日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
バイイ(Charles Bally)
ばいい
Charles Bally
(1865―1947)
スイスの言語学者。F・ド・ソシュールの高弟で、師の講義の記録をセシュエCharles-Albert Sechehaye(1870―1946)とともにまとめ、1916年に『一般言語学講義』として刊行。これより先『文体論概要』(1905)、『フランス文体論詳説』(1909~1910)を著して、表現形式と感情との関係を体系的に検討し、科学としての文体論を創始した。1932年刊行の『一般言語学とフランス言語学』は、彼の言語理論を集大成しつつ、フランス語の特質をドイツ語のそれと対比させて論じたもので、対照言語学の書としても重要である。
[竹内公誠 2018年7月20日]
『小林英夫訳『一般言語学とフランス言語学』(1970・岩波書店)』▽『シャルル・バイイ著、小林英夫訳『言語活動と生活』改訂版(1974・岩波書店)』
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