ハラン(葉蘭)(読み)ハラン(英語表記)Aspidistra elatior; cast-iron plant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハラン(葉蘭)」の意味・わかりやすい解説

ハラン(葉蘭)
ハラン
Aspidistra elatior; cast-iron plant

ユリ科常緑多年草。中国原産で,日本の暖地に観賞用および薬用として古くから栽培されている。長い地下茎をはわせ,長楕円形で長柄をもつ大きな葉を多数つける。葉質は革質で濃緑色。春に,根茎に接して径3~4cmほどの暗紫色で壺形の花を単生する。花被片は8枚。果実球形の液果。葉は生け花に利用される。根茎は利尿,強心,強壮剤とされ,種子結核肋膜炎解熱,咳止めなどの薬用。葉の斑 (ふ) のあり方などでオモトと同様に多くの園芸品があり,愛好家の収集の対象とされる。

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百科事典マイペディア 「ハラン(葉蘭)」の意味・わかりやすい解説

ハラン(葉蘭)【ハラン】

中国原産のユリ科の常緑多年草。観葉植物として庭園に植えられ,生花用ともされる。地下をはう根茎のところどころから,長さ40cm,幅12cm内外の長楕円形で長い柄のある葉を立てる。春,筒状釣鐘形で紫褐色を帯びた,やや肉質の花を1本の花柄に1個,地表すれすれにつける。葉に縞斑(しまふ)や星斑,あるいはぼかし斑などの斑入(ふいり)品種もある。葉は料理の敷物にも使われ,果実と根茎は薬用にされる。

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