ニコラウス(2世)(読み)にこらうす(英語表記)Nicolaus Ⅱ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニコラウス(2世)」の意味・わかりやすい解説

ニコラウス(2世)
にこらうす
Nicolaus Ⅱ
(?―1061)

グレゴリウス改革期のローマ教皇(在位1058~61)。1045年以来フィレンツェ司教。教皇登位後は、フンベルトゥスHumbertus(?―1061)、ヒルデブラント(後のグレゴリウス7世)などとともに教会改革を推進、59年には教皇選挙令と俗人叙任禁令を公布し、教皇制の確立と聖職者の倫理的刷新に努める一方、南イタリアのノルマン勢力と封建関係を結び、教皇座の防衛を図った。しかし、その急進的指導はドイツ宮廷との対立を招いたため、後の皇帝および教皇両権間の抗争一因となった。

[野口洋二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例