トウ(籐)(読み)トウ(英語表記)cane palms

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トウ(籐)」の意味・わかりやすい解説

トウ(籐)
トウ
cane palms

ヤシ科のつる性植物 CalamusDaemonoropsなど数属約 200種ほどの総称。茎は長く伸び,200mにも達するものがあり,種子植物中最長のものといわれる。葉は大型で 1.5~2mになり羽状複葉で互生する。小葉は細長い線形で基部は鞘状,葉の中肋および葉柄に逆向きのとげがあり,また小葉の葉鞘にも小型のとげがあって他物にからみつく。茎は軽く,弾力があり家具ステッキなど籐細工に用いられる。生産地はマレー半島インドネシアであるが,籐細工の製造はシンガポールホンコンなどが中心である。台湾や中国南部にも自生種がある。

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百科事典マイペディア 「トウ(籐)」の意味・わかりやすい解説

トウ(籐)【トウ】

ヤシ科の数属のつる性植物の総称。中国南部から東南アジアに多く産する。幹は他の樹木にからまって長くのび,200m近くにも達し,陸上植物中,最も長い。茎は乾燥すると軽くて弾力があり,丈夫なため椅子(いす)などの家具(ラタン・インテリア)や,ステッキなどを作る。
→関連項目繊維作物

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