タラ(鱈)(読み)タラ

百科事典マイペディア 「タラ(鱈)」の意味・わかりやすい解説

タラ(鱈)【タラ】

タラ科の魚の総称だが,マダラのみを指すことが多い。マダラは,地方名ホンダラ,アカハダなどといい,全長1m以上に達するものもある。体色は淡灰褐色で,背面と体側に不定形の斑紋がある。日本海〜北太平洋に分布北方にいくほど浅いところにすむ。きわめて貪食(どんしょく)で,昼間は海底にひそみ,夜間活動して甲殻類,底生魚類を食べる。産額が多く水産上重要。肉量が多く惣菜用に喜ばれ,生や塩ダラの切身が広く出回っている。腹身と背身に分けて素干しにし細い棒状になった棒ダラや,塩をして干した干ダラなどもあり,棒ダラは京料理の芋棒(いもぼう)に欠かせない。その他,日本近海で獲れるタラのなかまには,スケトウダラコマイの2種がある。

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