日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイム・ラグ」の意味・わかりやすい解説 タイム・ラグたいむらぐtime lag 経済行動にしばしばみられるように、ある変化に対して適応するには時間の遅れを伴うことが多い。この時間の遅れ、ないし反応速度の遅れをタイム・ラグという。マクロ動学的な乗数過程分析の支出ラグ(所得の受取りから支出までの期間)、産出ラグ(売上高の変化から産出量の変化までの期間)、収入ラグ(生産の変化から要素収入の変化までの期間)の三区分や、経済政策に伴う認知ラグ(政策の必要からそれを認知するまでの期間)、行動ラグ(認知から政策発動までの期間)、実現ラグ(政策発動から所期の効果が実現するまでの期間)の三区分などのタイム・ラグがよく知られている。[羽鳥 茂] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例