ソ連=北朝鮮友好協力相互援助条約(読み)ソれん=きたちょうせんゆうこうきょうりょくそうごえんじょじょうやく(英語表記)Soviet-North Korean Treaty of Friendship, Cooperation and Mutual Assistance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ソ連=北朝鮮友好協力相互援助条約
ソれん=きたちょうせんゆうこうきょうりょくそうごえんじょじょうやく
Soviet-North Korean Treaty of Friendship, Cooperation and Mutual Assistance

1961年7月6日,モスクワで調印されたソ連北朝鮮との同盟条約 (1961.9.10.発効) 。日米新安保条約締結,韓国の軍事クーデターなどに対処するため結ばれた。前文および本文6ヵ条から成り,期限は 10年。一方への侵略に際して他方が軍事的,その他の手段で援助することを規定。同月 11日には中国,北朝鮮間にも同様の条約が成立した。 85年のゴルバチョフ政権の誕生以来,ソ連と韓国の関係は急速に改善,90年9月 30日にはソ連と韓国の国交が樹立した。これに対し北朝鮮は「韓ソ国交樹立は朝鮮統一を妨害する,北朝鮮の社会主義を破壊しようとする米韓の陰謀に加担するもの」 (90.9.19.) とソ連を強く非難,ソ朝関係は急速に悪化した。 92年 11月に訪韓したロシアのエリツィン大統領はソ朝友好協力相互援助条約の停止を示唆した。その後,95年に条約は事実上破棄され,96年9月に失効。この条約に代り,2000年2月にロシアと北朝鮮は「友好善隣協力条約」を結んだ。

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