シノブカグマ(英語表記)Arachniodes mutica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シノブカグマ」の意味・わかりやすい解説

シノブカグマ
Arachniodes mutica

オシダ科の常緑性シダ植物。北海道,本州,四国,九州の屋久島に分布し,冷温帯上部の林下などに普通。カラフト,南千島,韓国 (ウルルン島) にも分布している。根茎は塊状で斜上し,鱗片は茶ないし黒褐色。葉は3回羽状に中裂または全裂し,長さ 80cm。羽片には紫褐色の嚢状の小さい鱗片がつく。胞子嚢葉身の上部寄りに多く,葉脈に頂生して辺縁と中肋の中間につき,円腎形の包膜でおおわれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報