シクロヘキサノール

化学辞典 第2版 「シクロヘキサノール」の解説

シクロヘキサノール
シクロヘキサノール
cyclohexanol

C6H12O(100.16).アノールともいう.環状脂肪族飽和アルコール類の一つ.工業的製法には,シクロヘキサンの液相空気酸化法,およびフェノールの水素化法がある.最近,旭化成において,ゼオライト触媒を用いるシクロヘキセンの水和法が工業化された.ショウノウに似た臭いをもつ無色液体融点25.15 ℃,沸点161.10 ℃.0.9416.1.4648.各種有機溶剤に可溶,水に微溶.ナイロン原料であるアジピン酸およびカプロラクタムの製造中間体.乳化剤,溶剤として用いられる.[CAS 108-93-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シクロヘキサノール」の意味・わかりやすい解説

シクロヘキサノール
cyclohexanol

C6H12O で表わされる二級アルコール。フェノールの接触還元シクロヘキサノン還元などによってつくられる無色の液体。融点 24℃,沸点 161℃。二級アルコールであるが,直鎖状二級アルコールと違って酸化によって環が開裂してアジピン酸を生じる。また酸化によってシクロヘキサノンを生じるので合成原料として重要。有機溶媒として合成樹脂工業で用いられる。立体構造イス形安定

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