コロラド党[パラグアイ](読み)コロラドとう[パラグアイ](英語表記)Partido Colorad

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コロラド党[パラグアイ]
コロラドとう[パラグアイ]
Partido Colorad

パラグアイ政党。正式には国民共和協会 Asociacion Nacional Republicanaという。 1880年代に結成された政党で保守的な傾向をもち,進歩的傾向をもつ自由党との対立の時代が続いたが,一貫して支配政党の立場に立っている。 1949年には同党指導者のフェデリコ・チャベスが国政掌握。さらに,54年のクーデターで政権を握り,大統領に就任したアルフレド・ストロエスネル将軍の独裁政権を 30年以上にわたり支えた。しかし,1980年代に入り経済状態の悪化とともにストロエスネル批判が高まり,89年2月にはアンドレ・ロドリゲス将軍のクーデターによりストロエスネルは失脚同年5月の大統領選挙にロドリゲス将軍はコロラド党の候補者として立候補し 74%の支持票を集めて当選。 91年 12月に行われた民政移管のための制憲議会選挙では 198議席中 123議席を獲得し圧勝。 93年2月には軍部の支援するフアン・カルロス・ワスモシが党首に選出され,同年5月に行われた大統領選挙に立候補して当選,54年以来の文民大統領として就任した。 95年初頭,ワスモシ大統領と対立してリノ・オビエド将軍が党内派閥を形成し,97年9月の党大会ではオビエド将軍が次期大統領選候補に選出された。だが同年 12月にオビエドは,未遂に終った 96年のクーデターを指揮したとして逮捕されたため,98年5月の大統領選挙にはラウル・クバス元蔵相が出馬し当選した。

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