大統領選挙(読み)だいとうりょうせんきょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大統領選挙」の意味・わかりやすい解説

大統領選挙
だいとうりょうせんきょ

大統領の選出方法は多様であるが,(1) 形式的な国家元首としての大統領は国会議員その他の公選職員から成る集合で選出され,(2) 行政首長としての権限をもった大統領は少くとも実質的には国民一般の投票で選ばれる。ドイツの大統領は前者の例であって,連邦議員とこれとほぼ同数の州議員から成る「連邦会議」で選出される。またアメリカの大統領は後者の例であって,国民が選出する代議員の投票で選ばれるが,政党が代議員を組織しているので,実質的には国民の直接選挙と変らない。なおフランス第五共和政の大統領は,最初国会議員と地方議員から成る会議体によって選挙されていたが,ドゴールの後継者の選出時から一般国民の投票で決定されることになった。

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世界大百科事典(旧版)内の大統領選挙の言及

【政党】より

…当初優位に立っていた連邦党は19世紀に入ると民主共和党に連敗して消滅し,民主共和党体制が続く中で〈ジャクソニアン・デモクラシー〉時代が到来したが,この間に民主党と呼ばれるようになった民主共和党では,党内のジャクソン派と反ジャクソン派の対立が激化し,反ジャクソン派は1828年に国民共和党(1834年にホイッグ党と改称)を結成し,40年にハリソン,48年にタイラーを大統領に当選させた。だがこのホイッグ党も,50年代に入って奴隷問題をめぐる内部的分裂と52年の大統領選挙での惨敗によって解体し,奴隷制反対派は他の奴隷制反対グループと合流して新しい政党の結成へと向かった。その結果が1854年の共和党の誕生であり,以後今日まで民主,共和両党の二党制が続くことになる。…

※「大統領選挙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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