ケルクアンの古代カルタゴの町とその墓地遺跡(読み)ケルクアンのこだいカルタゴのまちとそのぼちいせき

世界遺産詳解 の解説

ケルクアンのこだいカルタゴのまちとそのぼちいせき【ケルクアンの古代カルタゴの町とその墓地遺跡】

1985年に登録、1986年に登録内容が変更された世界遺産文化遺産)。ケルクアンはチュニジア北東部、ボン岬にあったカルタゴの町。カルタゴはローマに敗れ都市が破壊されたため、現在残っているカルタゴ遺跡はローマが再建したものだが、ケルクアンはほとんど破壊を免れた貴重な遺跡(紀元前6~前3世紀)である。3回におよぶポエニ戦争によって紀元前146年頃にカルタゴは滅びるが、ケルクアンは第一次ポエニ戦争(紀元前264~前241年)の敗北で放棄されたため、再建されなかったと考えられている。町の周辺にある墓地群は当時の姿を保っており、残された建物の壁から建物の配置が推測できる。現存するフェニキア人都市の遺跡であることが評価され、町と墓地が世界遺産に登録された。◇英名はPunic Town of Kerkuane and its Necropolis

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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