クロゴケ(黒苔)(読み)クロゴケ(英語表記)Andreaea fauriei

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロゴケ(黒苔)」の意味・わかりやすい解説

クロゴケ(黒苔)
クロゴケ
Andreaea fauriei

セン類クロゴケ科の1種で,主として高山ケイ酸を含んだ岩石表面に生じる。日本特産。色は黒ずんだ赤褐色で,茎は単立または分岐し直立する。高さ1~2cmで先のとがった葉を密生している。葉には中肋がない。雌雄異株雌株の頂部に造卵器を生じ,受精が完了すると 蒴ができる。苔帽は発達せず,苔蓋もできないで,蒴は熟すると縦に4裂する。この点ほかのセン類 (ニワスギゴケなど) と著しく異なり,ある種のツノゴケ類に似ている。

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