ガス吸収剤(読み)がすきゅうしゅうざい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガス吸収剤」の意味・わかりやすい解説

ガス吸収剤
がすきゅうしゅうざい

ガス分析の際、試料中の特定成分を吸収捕集するのに用いる物質ガス精製の目的で試料中の不純物を吸収除去する場合にも用いられる。固体液体あるいは溶液など多様であり、吸収の機構も、化学反応によるもの、物理的または化学的吸収によるものなどいろいろある。いくつかのガスとガス吸収剤をに示す。

 ガス吸収剤は試料中のある特定成分のみを迅速にかつ完全に吸収除去または捕集し、しかも吸収容量の大きいことが望ましい。吸収剤から有害なガスを発生するようなものは望ましくない。理想的なガス吸収剤は現実には存在しないから、使用にあたっては十分な考慮が必要である。

[成澤芳男]

『恩田格三郎・竹内寛著『ガス吸収』増補(2001・化学工業社)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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