カニア(ギリシア)(読み)かにあ(英語表記)Khaniá

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カニア(ギリシア)」の意味・わかりやすい解説

カニア(ギリシア)
かにあ
Khaniá

ギリシア南部、クレタ島西部を占めるカニア県の県都。クレタ島北西岸に位置する港湾都市。人口5万3373(2001)。1840年よりイラクリオンにかわってクレタ島の行政、経済の中心地となる。農産物輸出港として重要である。古称をキドニアKydōniaといい、この名は紀元前14世紀ごろの線文字B粘土板にもみられる。歴史時代にはドーリス系の町となり9世紀イスラム、1252年ベネチア、1645年オスマン・トルコ帝国が占領した。旧市街の城塞(じょうさい)跡や町並みなどに、ベネチア時代のおもかげが色濃く残っている。

[真下とも子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android