カキノヘタムシガ(英語表記)Kakivoria flavofasciata

改訂新版 世界大百科事典 「カキノヘタムシガ」の意味・わかりやすい解説

カキノヘタムシガ (柿蔕虫蛾)
Kakivoria flavofasciata

鱗翅目マイコガ科に属し,幼虫カキ害虫として知られている。年2回の発生で,第1回目の幼虫は6~7月,第2回目は7月末から10月初めに出る。おもにへたから侵入して果実に穴を開けて食入し,落果の原因となる。芽に加害することもある。老熟幼虫で越冬し,翌春蛹化(ようか)する。カキミガという別名もある。成虫は翅の開張1.7cmくらいの小型種で,体翅とも黒く光沢があるが,頭部黄色,前翅に黄色帯がある。台湾,中国中部,スリランカ,日本の本州,四国,九州に分布し,よく灯火に飛来する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報