エクイティ・ファイナンス(英語表記)equity finance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

エクイティ・ファイナンス
equity finance

増資(→資本金額の増加)や転換社債新株予約権付社債ワラント債)の発行など,新株の発行を伴う資金調達。金融機関からの借り入れや社債発行など負債増大を伴う資金調達であるデット・ファイナンス debt financeよりも低コストで資金を調達できるという利点がある反面,株式数の増大による株式の希薄化(ダイリューション)が株価下落を誘発する危険がある。日本では 1987年から 1989年にかけて,株価が上昇を続けるなかで活発化し,1989年には上場企業の発行総額は 24兆円超まで膨張した。その後,バブル経済崩壊に伴って株式数の膨大化による株式市場の需給バランスの悪化が露呈し,エクイティ・ファイナンスを行なう発行市場が機能停止する事態となった。その反省から,需給調査の分析などの重要性が認識されるようになった。

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百科事典マイペディア の解説

エクイティ・ファイナンス

株式発行を伴う資金調達の総称増資転換社債ワラント社債などによる資金調達をいう。日本では1980年代後半から急速に増加円高や株価上昇という局面では安価な資金調達法として利用された。これに対し,銀行借入れや社債発行などによる資金の調達(負債)をデット・ファイナンス(debt finance)という。

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