日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ウェルナー(Heinz Werner)
うぇるなー
Heinz Werner
(1890―1964)
オーストリアの心理学者。ウィーン、ミュンヘン、ハンブルクなどで学び、のちナチスに追われてアメリカに移住した。ミシガン大学、クラーク大学などの教授を歴任し、知覚・言語・表情の発生に関する実験研究、児童、精神遅滞、未開社会、動物の比較研究など多彩な業績をあげた。現代発達心理学の支柱を築いた一人。未分化な全体から特殊機能が分化し、また、低次な機能がより高次な構造のなかに総合されるという、分化と階層的総合の両過程が発達の原理をなすと説いた。著書に『発達心理学入門』(1922)などがある。
[藤永 保]
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