アブラナ(油菜)(読み)アブラナ(英語表記)Brassica rapa var. nippo-oleifera; rape

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブラナ(油菜)」の意味・わかりやすい解説

アブラナ(油菜)
アブラナ
Brassica rapa var. nippo-oleifera; rape

アブラナ科の二年草または一年草で,古くから野菜として畑や水田裏作としてつくられ,間引き菜や若菜食用とした。茎は高さ約 1m,上部でまばらに分枝する。葉は下部のものは柄があり大きく羽状に裂けるが,花茎につく葉は柄がなく茎を抱いている。3~4月に,総状花序に黄色の十字形の花を開く。いわゆる菜の花である。萼片,花弁ともに4枚,おしべは6本のうち2本が短い。果実は細長い 蒴果で種子は丸く黒い。種子は約 43%の油を含み,しぼって菜種油をとり,さらに精製したものを白絞油といい食用にする。油をしぼったかす油かすで,飼料肥料に用いる。花が美しいので切り花の需要も多く,また蜂蜜の原料としても重要である。しかし,最近ではアメリカ産の別種セイヨウアブラナ B. napusのほうが多くつくられている。

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