日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アダムズ(John Adams、アメリカ合衆国第2代大統領)
あだむず
John Adams
(1735―1826)
アメリカ合衆国第2代大統領(在任1797~1801)。10月30日マサチューセッツ州ブレーントリー(現クインシー)に生まれる。ハーバード大学を卒業後、1758年弁護士となる。1765年印紙法に反対して反イギリス運動を展開、アメリカ独立革命の指導者の一人となった。1774年から二度の大陸会議の代表として、ジョージ・ワシントンの最高司令官就任、独立宣言の起草などに活躍、1778年にはフランスへの使節団に加わった。帰国後マサチューセッツ憲法の起草者の一人となり、また1783年にはパリ条約交渉にあたった。その後イギリス駐在公使(1785~1788)、ワシントン大統領下での初代副大統領(1789~1796)を経て、1796年の大統領選挙に当選。任期中は、革命の起こったフランスとの戦争回避に努力したが、同じフェデラリスト(連邦派)のハミルトンと対立、外人法、治安法制定(1798)の不評と相まって、1800年の大統領選挙ではジェファソンに敗れた。以後著作活動に専念し、1826年7月4日クインシーで死去した。
[竹本友子]