日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 アスクレピアデス(詩人)あすくれぴあですAsklēpiadēs 生没年不詳。古代ギリシアの詩人。サモス島の出身で、紀元前290年ごろに活躍した。アレクサンドリア時代を代表するエピグラム詩人で、とくに恋愛詩に叙情的な情緒をふんだんに取り入れ、愛の神エロスが矢を射るというような新しいイメージやモチーフを導入した。純粋で率直な感情が簡素なことばと洗練された形式にあふれ、後世の恋愛詩に影響を与えた。作品は40編ほどが『パラティン詞華集』に収録されている。[伊藤照夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例