デジタル大辞泉
「わさわさ」の意味・読み・例文・類語
わさ‐わさ
[副](スル)
1 ざわざわして落ち着かないさま。「人の出入りが多く、あたりがわさわさしている」
2 草や木の葉が、風などで揺れるさま。また、物を揺するさまや、その音。「森の木々がわさわさ(と)揺れている」
3 いかにもうれしそうで、生き生きとして見えるさま。
「わざとにこにこ―と」〈浄・淀鯉〉
[類語](1)そわそわ・せかせか・せかつく
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
わさ‐わさ
〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 軽快で生き生きしているさま、はきはきしてよどみないさまを表わす語。
※三道(1423)「謡論議二つ三つづつ謡ひて、わさわさ軽々と謡ひ止むべし」
② 明るくはれやかなさま、陽気なさま、うきうきしたさまを表わす語。
※再昌草‐永正七年(1510)一月「わさわさと世は御祝をいぶき山からくわけつるなさけはもしれ」
③ 他に気が散って心の落ちつかないさまを表わす語。そわそわ。
※
青春(1905‐06)〈
小栗風葉〉春「何だかワサワサと気ばっかりソハ付いて」
④ 草や木の葉をそよがせて風が吹くさま、また、物をゆするさまを表わす語。
※雪の下の蟹(1969)〈
古井由吉〉「鳩は〈略〉いきなり部屋中の
空気をわさわさと揺って
天井に舞い上がり」
⑤ たくさんあるさま、数や量の多いさまを表わす語。
※青い月曜日(1965‐67)〈
開高健〉二「
マクリちっとも入れんとセキルコンピばかりワサワサつめて」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報