やあとこせ

精選版 日本国語大辞典

やあとこ‐せ

[1] 〘感動〙

① 住吉踊りなどのかけ声。「やあとこせよいやな」と続けていう。

※石川五右衛門の生立（1920）〈上司小剣〉一二「若い衆たちは〈略〉、五年目の『やアとこせ、よういやな』を待つのである」

② 地搗(じつ)きや地ならしの時にいうかけ声。

※哀しき父（1912）〈葛西善蔵〉一「地形ならしのヤートコセが始まってゐた」

[2] 〘名〙 (「やあとこせい」とも。(一)①から転じて) 住吉踊り。

※西洋道中膝栗毛（1870‐76）〈仮名垣魯文〉九「白昼は住吉踊(ヤアトコセ)で、たッた一枚の座敷着を曲たり」

出典　精選版 日本国語大辞典