まんのう(町)(読み)まんのう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「まんのう(町)」の意味・わかりやすい解説

まんのう(町)
まんのう

香川県中南部、仲多度(なかたど)郡にある町。2006年(平成18)、仲多度郡琴南町(ことなみちょう)、満濃町(まんのうちょう)、仲南町(ちゅうなんちょう)が合併して成立。町域の南部は徳島県に接し、標高1000メートルを超える竜王(りゅうおう)山や大川(だいせん)山を主峰とする讃岐(さぬき)山脈が連なる。これを源流とする土器(どき)川が丘陵地を北流。土器川に沿うように国道438号が走り、三頭(さんとう)トンネルで徳島県に抜ける。北部から西部にかけては、JR土讃(どさん)線、高松琴平(ことひら)電気鉄道琴平線、国道32号、377号が通じる。町の中央部やや西寄りに、町名の由来となった満濃池がある。灌漑用溜池としては日本屈指で、ほかにも数多くの大小溜池が点在。基幹産業は農林業で、大川山の山頂付近では牛の飼育、山間地ではソバ、キャベツなどの畑作、丘陵・平野部では、タケノコ果樹、茶、搾油(さくゆ)用ヒマワリやキクなどの花卉(かき)栽培、米作、蔬菜(そさい)栽培、養鶏などが行われる。満濃池周辺には国営讃岐まんのう公園をはじめ、県立満濃池森林公園、ほたる見公園などがある。また、南部の山間部大滝大川県立自然公園に指定され、キャンプ場やハイキングコースが整備されている。天川神社(あまがわじんじゃ)の社叢は、讃岐山脈山麓の自然態を代表する残存植物として国指定天然記念物。平安時代の山岳寺院跡である中寺(なかでら)廃寺跡は国指定史跡。佐文(さぶみ)地区の綾子踊(あやこおどり)は、雨乞い祈願の小歌踊りで、国指定重要無形民俗文化財。面積194.45平方キロメートル、人口1万7401(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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