でんぐり返(読み)でんぐりがえる

精選版 日本国語大辞典 「でんぐり返」の意味・読み・例文・類語

でんぐり‐がえ・る ‥がへる【でんぐり返】

〘自ラ五(四)〙 (「でんぐりかえる」とも)
① 手を地について、前方または後方にからだを一回転して起きる。とんぼがえりをする。転倒する。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「はこび上たる膳の所へ顛倒(デングリ)かへると」
事態についてゆけないぐらいがらりと変わる。
※浄瑠璃・七小町(1727)五「でんぐり返る性根と知らず、心赦して今更後悔」

でんぐり‐がえし ‥がへし【でんぐり返】

〘名〙 (「でんぐりかえし」とも)
① 手を地につき、前方または後方にからだを一回転させて起きること。とんぼがえり。でんぐりがえり。〔俚言集覧増補)(1899)〕
② それまでとまったく変わってしまうこと。逆転すること。
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「その瞬間葉子の心はでんぐり返しを打った」

でんぐり‐がえり ‥がへり【でんぐり返】

〘名〙 (「でんぐりかえり」とも) でんぐりかえること。ひっくりかえること。でんぐりがえし。とんぼがえり。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文一一「目のくり玉が驚いて七転八倒(デングリカヘリ)をしたと思ひなせへ」

でんぐり‐がえ・す ‥がへす【でんぐり返】

〘他サ五(四)〙 (「でんぐりかえす」とも) でんぐりがえるようにする。さかさまにひっくりかえす。また、逆転させる。
浮世草子・好色旅日記(1687)一「うれしやめでたやかたじけなくも一夜てんぐりかへす天下の春」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android