デジタル大辞泉
「てえれば」の意味・読み・例文・類語
てえれ‐ば[接]
[接]《「とい(言)えれば」の音変化。古文書や漢文訓読系の文章に用いられる》というわけで。以上の次第で。さて。
「一方闕けんにおいては、いかでかその嘆きなからんや、―ことに合力いたして」〈平家・四〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
てえれ‐ば てへれ‥
〘
接続〙 (「と言えれば」の変化したもの)
先行の
事柄を受け、その結果、
後続の事柄が生じたことを示す。漢文訓読系の文や古文書に用いられる。というわけで。よって。されば。ていれば。→
てえり。
※芸大本平家(13C前)四「一方闕けんにおいては、いかでかそのなげきなからんや。てへればことに
合力をいたして、当寺の
破滅をたすけられ」
[
語誌](1)「といへり」が「てへり」となったのと同じように、「といへれば」が「てへれば」となった。
仮名文では、「といへば」となる。
(2)
中世の古辞書などでは多く「ていれば」となっており、「文明本節用集」に「者 テイレバ 此事治定之義也」とある。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報