ずうと

精選版 日本国語大辞典 「ずうと」の意味・読み・例文・類語

ずう‐と

〘副〙
① 滞りなくまっすぐに動作をおこすさま、状態がまっすぐであるさまなどを表わす語。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉五三「ずーと立上ったが」
② 自然にある状態に進むさまを表わす語。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉九「嬉しいとも、哀しいともつかぬ一種の感がずうと身を包むで来た」
③ 時間的に連続しているさまを表わす語。
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉五「彼(あれ)からずうと睡(ね)ましたか?」
④ 場所的に連続しているさまを表わす語。あちらからこちらまで全部
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉三「彼(あれ)からづうと、彼処(あそこ)に見える山の根まで」
⑤ 隔たりが大きいさまを表わす語。
俳諧師(1908)〈高浜虚子〉五〇「帯の赤いのが取手の辺にほのめいて、其からづうと上にきらきらと光ってゐる片方の眼が」

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