さまざまな障害を起こす口呼吸

六訂版 家庭医学大全科 の解説

さまざまな障害を起こす口呼吸
(歯と歯肉の病気)

 呼吸は、正常な状態では鼻を通して行われますが、何らかの原因で鼻呼吸ができなくなると口で呼吸をするようになり、これを口呼吸といいます。唇が乾燥し、唇や口角亀裂が入って、痛みや出血を伴います。

 口呼吸が続くと、あごの成長や歯の生え方に悪影響を及ぼし、上下のあごが出っ張ったり、前歯が噛み合わなくなったりします。そうなると口がいつも開いた状態となり、口唇を閉じるのが困難になります。

 歯肉の外気に触れる部分は、乾燥状態となり炎症がみられ、唇に隠れる歯肉の部分との境界が明瞭になります。この境を口呼吸線といいます。また、歯肉の縁の一部が堤状にはれることもあります。

歯面は、プラーク歯垢(しこう))がこびりついているので、口腔清掃が困難となり、歯肉の炎症がよくならない一因になりますし、口臭の原因にもなります。

 アレルギー性鼻炎やアデノイドなどと関連することもあるため、耳鼻科でも診察を受け、鼻づまりの原因が何であるかを確認することが大切になります。また、症状によっては歯列矯正が必要になることもあります。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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