さしったり

精選版 日本国語大辞典

さ‐しっ‐たり

〘感動〙 (副詞「さ」に、動詞「しる（知）」の連用形と完了の助動詞「たり」とが付いて、一語化したもの)

① かねてから待ち構えていたときに発する語。待ってました。

※浄瑠璃・惟喬惟仁位諍（1681頃）二「靱負(ゆきへ)掻潜って長刀てうど打落す、さしったりと綿上つかんで首ふっつと捻ぢ切ったり」

② 物事をしくじったりなどして、残念に感ずるときに発する語。しまった。

※浄瑠璃・日本振袖始（1718）二「太刀をさか手に、突共切共手ごたへなし。さしったりと取りなほし、きってはなす忍びの緒」

出典　精選版 日本国語大辞典