デジタル大辞泉
「かは」の意味・読み・例文・類語
か‐は
[連語]《係助詞「か」+係助詞「は」》
1 感動のこもった疑問の意を表す。…か。…のか。…かなあ。
「おぼつかな野にも山にも白露の何ごとを―思ひおくらむ」〈新古今・秋下〉
2 反語の意を表す。…だろうか、いや、そうではない。
「いと恥づかしき御けはひに、何事を―答へ聞こえむ」〈源・若紫〉
「命は人を待つもの―」〈徒然・五九〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
か‐は
(疑問の係助詞「か」と強調・感動の係助詞「は」とが重ね用いられたもの)
文中では連用語を受けて
係り結びを起こし、
文末では
体言または体言に準ずる語、および体言に
断定の
助動詞「に」の付いたものを受ける。
(イ)
詠嘆を含んだ疑問の意を表わす。文中
用法の場合、「は」助詞は、きわめて軽く間投助詞的に添えられたものであるため、詠嘆の意が弱いが、文末用法の「は」助詞は、感動表現としてかなり積極的にはたらいているため、詠嘆の意の強い例が多い。
※
古今(905‐914)夏・一六五「はちす葉の濁りにしまぬ心もて何かは露を玉とあざむく〈
遍昭〉」
(ロ) 反語の意を表わす。
※竹取(9C末‐10C初)「あふ事も涙にうかぶ
我が身には死なぬ薬も何にかはせむ」
[語誌]「やは」は
上代に例が見られるが、「かは」は中古になってから現われた。文中用法で係り結びを起こし、疑問や反語の意を表わす点は「か」の用法と同じだが、「か」よりも反語を表わす傾向が強い。文末用法ではその傾向がさらに強くなる。「は」が付くことによって反語の意を明示的に表わし、「か」との機能分担を行なっていると見られる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「かは」の読み・字形・画数・意味
【花】かは
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報