かぐや姫の物語(読み)かぐやひめのものがたり

知恵蔵mini 「かぐや姫の物語」の解説

かぐや姫の物語

株式会社スタジオジブリの長編アニメーション作品。2013年公開。配給東宝、上映時間・137分、製作・氏家齊一郎、原案脚本監督高畑勲、音楽・久石譲。制作費50億円、製作期間8年をかけ、竹取物語を原作とし人間・かぐや姫の物語を独自の視点で描いた。日本では珍しく、声を先に録りそれをもとに絵を描く「プレスコ」(プレスコアリング)が採用され、11年夏に、かぐや姫を女優の朝倉あき、翁を俳優の地井武男(12年6月没)、媼(おうな)を女優の宮本信子が演じた。主題歌「いのちの記憶」には、広島在住のシンガーソングライターで現役僧侶でもある二階堂和美が抜擢された。背景は淡彩であたたかく描かれ、人物はスケッチのような描線で表しているため、背景と人物の一体感が高まり独特の映像表現となっている。15年1月15日(現地時間)、第87回アカデミー賞の長編アニメーション賞にノミネートされた。日本の作品が同賞にノミネートされるのは、14年の宮崎駿監督の「風立ちぬ」に続き2年連続、4回目となる。

(2015-1-19)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「かぐや姫の物語」の解説

かぐや姫の物語

2013年公開の日本のアニメーション映画。監督・脚本:高畑勲、脚本:坂口理子、アニメーション制作:スタジオジブリ。声の出演:朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子ほか。古典文学『竹取物語』を題材に、かぐや姫の成長と月へ帰るまでを独自の解釈で描く。第68回毎日映画コンクールアニメーション映画賞受賞。

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