PARP阻害剤(読み)パープソガイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「PARP阻害剤」の解説

PARP阻害剤

製品名
《オラパリブ製剤》
リムパーザ(アストラゼネカ)

 PARP(ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ)阻害剤は、損傷したDNAを修復する酵素であるPARPを選択的に阻害することで、ガン細胞のDNA損傷の修復が抑制され、最終的に細胞死をもたらす分子標的治療剤です。


 オラパリブ製剤は、白金系抗ガン剤感受性の再発卵巣ガンにおける維持療法、抗ガン剤治療歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳ガンの治療に使用されます。


①骨髄抑制(好中球減少、白血球減少貧血など)、間質性肺疾患が現れることがあります。このような症状が現れたときは、使用を中止して、すぐに医師に報告してください。


②頭痛、吐き気嘔吐下痢、食欲減退、味覚異常、疲労、無力症、発疹ほっしんめまいせきなどが現れることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


錠剤で1日2回服用します。用法用量については、医師・薬剤師の指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。


②この薬の成分に過敏症の病歴がある人は、使用できません。また、重度肝機能障害がある人、腎機能障害のある人、妊婦または妊娠している可能性がある人、母乳で授乳中の人は、医師に相談してください。


③イトラコナゾール、クラリスロマイシンフェニトインリファンピシン、グレープフルーツジュースなどと併用すると、薬の効果が増強したり、減弱されることがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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