H. ワロン(英語表記)Henri Wallon

20世紀西洋人名事典 「H. ワロン」の解説

H. ワロン
Henri Wallon


1878.6.15 - 1962.12.1
フランスの心理学者,精神医学者,教育学者。
元・コレージュ・ド・フランス教授,元・文相。
パリ生まれ。
パリ大学卒業後、精神病院で精神障害児の臨床治療に従事し、その後、児童精神生物学研究室を創設して、弁証法的唯物論立場から子供の性格や思考起源に関する研究を行う。1929年ソルボンヌ高等学術研究所教授を経て、’37年コレージュ・ド・フランス教授に任命されるが、第二次大戦中はナチスに対する抵抗運動に加わり、指導的役割を果たす。パリ解放後は文相や国会議員を務め、物理学者ランジュバンと作成した教育改革案は教育史上高く評価され、現代フランス教育制度の基調となっている。著書に「児童の性格の起源」(’32年)など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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