B型急性肝炎の劇症化

六訂版 家庭医学大全科 「B型急性肝炎の劇症化」の解説

B型急性肝炎の劇症化
(肝臓・胆嚢・膵臓の病気)

 B型肝炎ウイルスに感染すると、体は免疫反応によりこれを排除しようとして、感染した肝細胞ごと破壊してしまいます。この反応肝炎で、適度な反応ですめば普通の急性肝炎で完治します。

 ところが反応が強く起こりすぎて、急激にかつ広範囲に肝細胞が破壊されると、肝臓の仕事ができなくなります。このような状態に陥ることを、「劇症化する」といいます。

 B型急性肝炎劇症肝炎に進行するのは1%以下の人と考えられています。劇症化するのは、ウイルスが通常とは異なった変異株(へんいかぶ)と呼ばれる特殊なタイプに感染した場合が大半のようです。このようなウイルスをもっているのはe抗原が陰性でe抗体が陽性のキャリアが多いようです。

 ただし外国からは違う意見の報告もあり、ウイルス側だけでなく感染した人の側の問題もあるようです。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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