精選版 日本国語大辞典 「鳥屋・塒」の意味・読み・例文・類語
と‐や【鳥屋・塒】
〘名〙
② 鷹の羽が夏の末に抜け落ち、冬になって生え整うこと。この間①にこもるところからいう。その回数によって鷹の年齢を数え、三歳あるいは四歳以上の鷹、または四歳の秋から五歳までの鷹を特に称するともいう。
※禰津松鴎軒記(室町末か)「鷹の年を見るやう。一とや二とやなれば爪の上に色黒く、そこ色あかし」
※浮世草子・傾城禁短気(1711)三「すべて勤をする女、鳥屋(トヤ)をせざる中は、本色の遊女とせず」
④ 歌舞伎の劇場で、花道の揚幕の内部にある小部屋。役者が花道から舞台に出る前に小憩する所で、もとは狭くて①に似ていたところからいう。転じて、出を待つの意から、役者・芸人などが地方巡業の時、不入りのため収支がつぐなわず、または、次の乗込み先に故障があったりして、その土地に無駄な滞在をすることをいう。
※歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)一「胴八、万平みなみな車を引、鳥井の内へは入。ト向ふとやにて」
⑥ 檻。
※サントスの御作業(1591)一「タケキ シシワウ ノ toya(トヤ) ノ ウチ エ」
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