鰍沢河岸(読み)かじかざわがし

日本歴史地名大系 「鰍沢河岸」の解説

鰍沢河岸
かじかざわがし

[現在地名]鰍沢町 明神町

富士川舟運の河岸で、黒沢くろさわ河岸、青柳あおやぎ河岸(現増穂町)とともに甲州三河岸とよばれた。鰍沢河岸は甲府盆地南端河内かわうちとの接点にあたる。河岸場は釜無川・笛吹川・あし川の三河川が合流して南下をはじめ、狭い渓谷部禹瀬うのせに至る手前の右岸で、みなみ川のほとりにあった。慶長六年(一六〇一)幕命で角倉了以が富士川を開削し通船を始めたとする「甲斐国志」が引く黒沢村記の説もあるが、「甲斐国志」の著者は同一二年とし、また角倉了以の系図から同一二年が妥当とする説が通説になっている(富士川水運史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鰍沢河岸の言及

【鰍沢[町]】より

…町の中央部を東流する大柳川の流域は十谷温泉(単純硫黄水素泉,12~14℃)を中心に南アルプス巨摩県立自然公園に指定されている。【萩原 毅】
[鰍沢河岸]
 甲斐国富士川三河岸の一つ(他に青柳(現,増穂町),黒沢(現,市川大門町))。地名の初出は1547年(天文16)。…

※「鰍沢河岸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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