鮑貝(読み)あわびがい

精選版 日本国語大辞典 「鮑貝」の意味・読み・例文・類語

あわび‐がい あはびがひ【鮑貝】

〘名〙
① 鮑(あわび)。また、その貝殻
※長久元年庚申良子内親王貝合(1040)「あはびがひをかづきといひけり」
馬糞(まぐそ)拾いに用いる道具。竹の先を割ってアワビ貝を取りつけたもの。また、それを用いて馬糞拾いする者。馬糞かき。
③ (アワビの貝殻が二枚貝片方だけのように見えるところから) 夫に死別した寡婦(かふ)をたとえていう。
※雑俳・都の花(1728)「下々ならば又よめらふにあわびがい」

あわびっ‐かい あはびっかひ【鮑貝】

〘名〙 「あわびがい(鮑貝)」の変化した語。
洒落本辰巳婦言(1798)四つ明の部「料理場の鮑(アワビ)ッ貝(カヒ)は、やたひ店の出来合卓朴(しっぽく)

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