鬢た(読み)びんた

精選版 日本国語大辞典 「鬢た」の意味・読み・例文・類語

びん‐た【鬢た】

〘名〙
① 鬢(びん)のあたり。また、首、あたま。
歌舞伎蔦紅葉宇都谷峠(文彌殺し)(1856)三幕「『頭(ピンタ)打ち斬るぞ』『はああ、真平御免なせえ。びんた打ちきられてたまるものか』」
② ほおを平手で打つこと。横づらを平手でなぐること。
※軍人文集(1910)〈金子空軒編〉書簡文「人はよくビンタビンタと畏ろしく噪ぐが、それを頂戴するもせざるも、自分の勉むると努めざるとに因るのだ」
[語誌]②の意は、大正から昭和初期にかけて多数の新語辞典に見られ、軍隊用語からの浸透と考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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