高宮布(読み)タカミヤヌノ

デジタル大辞泉 「高宮布」の意味・読み・例文・類語

たかみや‐ぬの【高宮布】

彦根市高宮で産する麻織物

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精選版 日本国語大辞典 「高宮布」の意味・読み・例文・類語

たかみや‐ぬの【高宮布】

〘名〙 滋賀県彦根市高宮付近で産出される麻織物奈良晒(ならざらし)影響を受けてはじめられ、近世に広く用いられた。高宮。〔俳諧・毛吹草(1638)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高宮布」の意味・わかりやすい解説

高宮布
たかみやぬの

滋賀県彦根(ひこね)市高宮町付近で産する麻織物。この地方は、奈良晒(ならざらし)の影響を受けて、享保(きょうほう)年間(1716~36)ごろから、農家副業として始められ、幕末までには、彦根藩統制もとに、着尺地蚊帳(かや)地を生産した。明治以後は、近代的産業へと転換し、現在では、伝統的織物として生産されるものは非常に少ない。

[角山幸洋]

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世界大百科事典(旧版)内の高宮布の言及

【高宮】より

…宿場の中央部に高さ11mの多賀大社の大鳥居が建っている。高宮はまた高宮布の生産・集散地として栄えた。中世以来の伝統をもつ麻布で,江戸時代彦根藩の保護・統制のもとに発展し,高宮布を扱う問屋・小売・行商人が輩出した。…

※「高宮布」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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