香坂村(読み)こうさかむら

日本歴史地名大系 「香坂村」の解説

香坂村
こうさかむら

[現在地名]佐久市香坂 西地にしち

現佐久市の東部、香坂川の谷あいにあり、東は香坂新田(現香坂東地)を経て香坂峠を越え、上野国甘楽かんら下仁田しもにたに通じる。西は安原やすはら村・新子田あらこだ村、南は志賀しが村、北は下平尾しもひらお村。

村の北背、閼伽流あかる(一〇二七・九メートル)の麓の天台宗明泉みようせん寺は、その寺伝や旧本尊の遺像の一部に鎌倉時代の様式を残す飛天によって、香坂氏の外護の大きさがうかがえる。嘉暦四年(一三二九)三月の鎌倉幕府下知状案(守矢文書)に「(六番五月会分)右頭大井庄内安原・香坂郷大井又三良入道」とみえ、永禄八年(一五六五)の諏訪社上社大宮一之鳥居の造営に四貫文(「武田信玄諏方社上社祭礼再興次第」諏訪大社上社文書)が割り当てられ、天正七年(一五七九)にも同社北方大鳥居の造営に「正物仁貫仁百文」を負担している(「上諏訪造宮帳」諏訪大社上社文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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