館林記(読み)かんりんき

日本歴史地名大系 「館林記」の解説

館林記
かんりんき

一冊 館老士編

成立 寛延二年

写本 館林市立図書館

解説 戦国時代に築城したと伝えられる館林城盛衰などを記述。編纂年代、編者ともに不明であるが、徳川綱吉在城当時の官撰記録ともいう。しかし内容からみて野史ともいわれ、寛文五年日光社参の帰途館林に入城した城主綱吉に、城下の古老加賀美浄心が献上した旧記を資料として編纂されたという。数種の同名異本がある。館林地方の草創から綱吉在城までは、ほぼ一致した内容であるが、それ以後の記述には多少の相違がある。館林地方の郷土史研究には欠くことのできない史料。これを底本として館林城主松平清武が編纂したのが「館林盛衰記」(館林老談記)である。

活字本群馬県史料集」第二巻

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報