改訂新版 世界大百科事典 「飯豊」の意味・わかりやすい解説 飯豊[町] (いいで) 山形県南端,西置賜(にしおきたま)郡の町。人口7943(2010)。飯豊連峰の北麓に位置する山村。南部は飯豊山に連なる標高1000m級の山岳でおおわれ,北西一帯は朝日山系の南端に属する山々が連なり,北東部にわずかに盆地が開ける。米沢と越後を結ぶ交通の要地にあり,手ノ子,松原は近世には越後街道の宿駅であった。現在もJR米坂線,国道113号線が北部を東西に通じている。町域の大部分は山林で,木材生産,木工品製造が盛ん。農業は水稲が中心で,畜産も行われる。1955年以降人口の流出が著しく,70年には過疎地域の指定を受けた。最上川の支流白川の峡谷部には,多目的の白川ダムがある。執筆者:松原 宏 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報