飛んだりはねたり(読み)とんだりはねたり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「飛んだりはねたり」の意味・わかりやすい解説

飛んだりはねたり
とんだりはねたり

からくり玩具(がんぐ)の一種。江戸の代表的玩具として人気があった。6センチメートルほどの割り竹の台の上に小さな張り子人形をのせ、台の竹に竹ばねを膠(にかわ)で仕掛け、傍ら手拍子を打つと、その微動で台上の人形がかぶり物を飛ばし、跳ね返る。安永(あんえい)年間(1772~1781)に江戸・浅草観音境内で売られたのが最初といわれる。それより4、50年以前に上方(かみがた)で刊行された『絵本菊重ね』には、飛(とび)人形の名で同様の玩具が紹介されている。サル助六、揚巻(あげまき)、奴(やっこ)、雷、弁慶などの種類があった。大正期までは真綿製のウサギ、カエル達磨(だるま)などの作品もみられた。

[斎藤良輔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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