預状(あずけじょう)(読み)あずけじょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「預状(あずけじょう)」の意味・わかりやすい解説

預状(あずけじょう)
あずけじょう

文書学上の用語。南北朝・室町時代武将がその所領を配下武士に預ける場合に作成する文書。永久に所領を給付するのが宛行(あてがい)状であるが、一時的に管理を任せるのが預状である。足利(あしかが)将軍が料所(りょうしょ)(直轄領)を奉公衆などに預ける場合には御判御教書(ごはんのみぎょうしょ)あるいは御内書(ごないしょ)の、また守護大名戦国大名が配下の武士に預けるときには書下(かきくだし)、判物(はんもつ)の様式をとった。

上島 有]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android