靴の沓(読み)カノクツ

デジタル大辞泉 「靴の沓」の意味・読み・例文・類語

か‐の‐くつ〔クワ‐〕【靴の×沓】

晴れの儀式のとき、束帯に用いた靴。革製、黒漆塗りで、上部靴氈かせんとよぶ赤地または青地の錦で飾る。足首靴帯かたいという金銅鉸具かこをつけた革の帯をつける。

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精選版 日本国語大辞典 「靴の沓」の意味・読み・例文・類語

か【靴】 の 沓(くつ)

中古朝賀などの儀式の際、束帯に用いたくつ。黒塗りの革で作られていて、上部のへりには赤地、または青地の錦(にしき)を飾り、金銅の金具を付けた革の細ひもで結ぶ。毛の沓。靴(か)。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
太平記(14C後)一三「其の後大理は、巻纓(まきふさ)老懸に、赤裏の表(うへ)の袴、靴(クヮ)の沓(クツ)はいて」

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