青海波(模様)(読み)せいがいは

日本大百科全書(ニッポニカ) 「青海波(模様)」の意味・わかりやすい解説

青海波(模様)
せいがいは

イチョウ形の波を左右45度の方向に反復した一種の割付け模様。元来は雅楽『青海波』の舞人の下襲(したがさね)にこの模様がつけられていたところから名づけられたという。日本では奈良時代以降今日に至るまで吉祥(きちじょう)模様の一つとして愛用されている。なお、元禄(げんろく)年間(1688~1704)江戸塗師(ぬし)勘七が、特殊な刷毛(はけ)を使って黒漆でこの波模様を描くのを得意としたため、青海勘七とよばれた。彼により当時の流行模様となったという。

村元雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android