青山(東京都)(読み)あおやま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「青山(東京都)」の意味・わかりやすい解説

青山(東京都)
あおやま

東京都港区の北西部、東は赤坂、南は麻布(あざぶ)に接する地区。青山通りを境にして北青山と南青山がある。山手(やまのて)台地の一部を占めるが、侵食谷が台地を刻んで坂が多い。東京地下鉄銀座線、半蔵門(はんぞうもん)線、千代田線が通じる。青山という地名は、江戸初期、町奉行(ぶぎょう)青山忠成(ただなり)(1551―1613。常陸介(ひたちのすけ))がこの地に邸地を拝領して以来のものという。明治になり住宅地域として発展した。広大な空地青山墓地となり、旧陸軍の連隊の敷地としても利用された。また新宿区にまたがる旧青山練兵場跡は、1926年(大正15)明治神宮外苑(がいえん)となった。東京オリンピック開催時(1964)に拡幅された青山通りは、江戸時代の大山街道で、現在は高級な買物街として知られる。南青山には庭園の美しい根津美術館があるほか、モロッコ大使館など各国大使館も多い。

沢田 清]


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