霧島東神社(読み)きりしまひがしじんじや

日本歴史地名大系 「霧島東神社」の解説

霧島東神社
きりしまひがしじんじや

[現在地名]高原町蒲牟田

蒲牟田かまむた地区の南端、高千穂峰東側中腹にある。旧県社。伊弉諾尊伊弉冉尊の二神を主祭神とし天照大神・瓊瓊杵尊・彦火火出見尊・葺不合尊・豊玉姫命・木花咲耶姫命・玉依姫命・神武天皇を配祀する。旧称は霧島東御在所両所きりしまひがしございしよりようしよ権現社。創建の時期は不明だが、もともとは「三代実録」天安二年(八五八)一〇月二二日条などにみえる「霧島神」で、康保三年(九六六)霧島山に入った性空が山中で修行ののち建立した霧島権現六社の一つといい、俗に東霧島つまきりしま神社(現高崎町)の奥宮ともいわれる。両所権現の呼称は伊弉諾尊・伊弉冉尊にちなんだもの。東とは西霧島(現鹿児島県霧島町霧島神宮)に対する呼称で、御在所とは伊弉諾尊・伊弉冉尊の二尊が滞在した旧跡によるものとされる(三国名勝図会)別当寺錫杖しやくじよう院。度重なる霧島噴火で社宝・旧記などを失い不明の点が多いが、同院同様天永三年(一一一二)・文暦元年(一二三四)の噴火で焼失し、文明一八年(一四八六)島津忠昌により再興されたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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