雁塔・鴈塔(読み)がんとう

精選版 日本国語大辞典 「雁塔・鴈塔」の意味・読み・例文・類語

がん‐とう ‥タフ【雁塔・鴈塔】

〘名〙 (昔、比丘(びく)が雁の群れが飛んでいるのを見て、捕えて食べられたならと戯れに言うと、一羽の雁が落ちてきた。人々はこの雁が戒を垂れたのだとし、その徳をたたえるため雁を埋めて塔を建てた、という「大唐西域記」の故事による) 廟塔(びょうとう)。塔。雁宇(がんう)。特に、中国、陝西省西安の慈恩寺の塔。唐代、科挙に合格した者の名を記した。
※本朝文粋(1060頃)一三・村上天皇供養雲林院塔願文〈大江維時〉「鴈塔功能。遙分利衆生之月影
太平記(14C後)二一「其の奇麗催嵬(さいくゎい)なることは三国無双雁塔(ガンタウ)也」 〔沈佺期‐遊少林寺

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