降雪の(読み)ふるゆきの

精選版 日本国語大辞典 「降雪の」の意味・読み・例文・類語

ふるゆき‐の【降雪の】

① 雪が白いところから、「白髪」や「みのしろ衣」にかかる。
万葉(8C後)一七・三九二二「布流由吉乃(フルユキノ)白髪までに大君に仕へまつれば貴くもあるか」
② 雪が消える意で、「消(け)」や「消(け)」と同音の「日(け)」にかかる。
※万葉(8C後)四・六二四「道に逢ひて笑まししからに零雪乃(ふるゆきノ)(け)なば消ぬがに恋ふとふ吾妹(わぎも)
[補注]序詞の末にある場合、①のかかり方で「白し」や「いちしろし」などを引き出す例もあり、また、雪と同音の「行き」や、雪の性質から「間(ま)なし」「積る・重ぬ」などを引き出すのにも用いられる。

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